今回Yahooオークションで2014年に諸事情?で絶版となったマグプルPTS製のマサダを入手しました
中古市場も人気の為新品定価並みの金額(約4〜6万)で取引されている物となります。
MASADAにはグレードが2種類(通常版とSV(廉価)版)有りますが、今回の物は通常版です
部品欠品、真っ直ぐ飛ばないとの事でPマグ4本付きで比較的安く手に入れました(それでも約40k)
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リアルサイズハンドガード、ポリマーロアフレーム、折畳みストックは2016年現在も市販されているので
アッパーレシーバーとチャンバーブロック、メカボックスが無事なら補修が効くのが幸いです。
通常版 | SV(廉価版) | |
アッパーレシーバー | アルミ製 | アルミ製 |
刻印 | 切削刻印 | 白プリント文字 |
ロアレシーバー | デュポン製ポリマーフレーム | ABSフレーム |
メカボックス | 表面黒染め | 成型のまま |
ストック | ポリマー製 | ABS製 |
マガジン | 120連マグプルマガジン | 75連廉価版マガジン |
欠品はロアフレームの固定ピン、チャンバーブロック固定用のスプリングピン2本
ロアフレームロックピンが無い為まともに撃てる状態ではありません....
欠品のスプリングピンは上が4x35、下が4x32の二種類でした、一袋350円程でモノタロウより購入
ハンドガードと後部のピンを外して分割した所
ロアレシーバー(ピン付き)が8000円前後で市販されていますがピンの為にそこまでは・・・
方法の一つとしてはLayLaxから出ているハンドガード用のロングピンを導入し、標準のピンを移植する、
ロックもされるので使えるがロアフレームには少々長すぎる
アッパーレシーバー後部のピンと同一規格の物と思われます、
スナップリテーナ(だるまピン)で抜け落ち防止がされていますが、強く引っ張れば外れてしまう程度なので過信は禁物
同サイズの物があるならコピー作ればいいじゃん!っと言う訳で素材です、S45Cの平行ピン(手ごろな丸棒材として)2本入りで\350程
旋盤で削り中・・・だるまピン用の窪みとテーパーも再現、サイズは0.02mm太めにしました。
オリジナルとコピー(無塗装)欠品しているだるまピンはモノタロウで通販出来ます、
サイズは呼び番でM7(間違えてM6買ってしまいました)
取り付けたところ
サイズを微妙に変更した為だるまピン無しでも抜け落ちする様子は有りません。
バレルユニットが簡単に交換できる事がこの銃の特徴だが、その機能の為に弊害が多すぎる銃でもある
バレル下部のハンドルを起こし90度回すとバレルを引き抜ける
外したバレルユニット、根本でのみアッパーに固定される構造ですがフルメタルなのでそれなりに剛性は高い
正し着脱を繰り返すと部品が磨耗してガタが出る事が良く有るとの事
バレル基部付近に芋ネジ一本でインナーバレルが固定されている
この銃は前オーナーがチャンバー周りを交換しているのでチャンバーパッキンは
LayLaxのエアシールチャンバーパッキン?らしき物に交換されていた
orz 純正バレル・・・HOP窓に切削バリが有るし・・・
インナーバレル先端付近
150mm位奥まで謎の腐食?真鍮なら緑青のハズなのに白っぽく表面から剥離しそうな・・・??
インナーにクリアコーティングでもしてたのが劣化したのか・・・???除去に手間が掛かる上HOP窓のバリの件もあるのでバレルは交換します
うーん「真っ直ぐ飛ばない」の原因は主にココだなぁ
とりあえず在庫の有ったステアーAUG用509mmマルイ純正バレルを加工して使う事にします。
380mmなので+1~2mmでパイプカッターで切断してから旋盤で切断面のゆがみ部を削り、テーパーリーマーで加工します
加工後、左がマルイ純正加工品、右がMASADA純正腐食バレル
アウターバレル固定部はガタが出やすいとの事で、微かなカタ付きが有ったので分解して修正します
捩じ込み回転部の手前にあるストッパーリングを外します、
リング後部に精密マイナス2本挿し込んで2/3回転くらいマイナスを動かすと簡単に外れてくれます。
回転部が有った部分の表面処理が現状では問題ありませんが擦れてガタの原因になってしまうそうです
現状でも製品個体差の関係で微かにグラつくので修正しておきます
個体差、磨り減り具合によるので人によってはアルミテープを使用する場合もあるようですが、
私の個体はそのままでも使用可能なレベルだったので非常に薄いテフロンテープ?を1/3周位貼って組むだけでした
在庫が色々あり過ぎて何用で保管していたテープか分からないw
元通り組みなおしてストッパーリングを嵌めておきます、リングを滑らしていけば勝手に溝に入ります。
捩じ込みのねじ山部が減らない事を願って極力アウターバレルの着脱回数は減らした方が良いでしょう。
アウターバレルとインナーバレルのスペーサー
着脱機構の為のクリアランスなのか?妙にガタが大きいので修正します
アルミテープを巻いてクリアランスを修正します、
Oh・・・チャンバー側もガタガタやないかぃ
チャンバーに挿し込む側も必要ならテープで補正
この銃の必需品カスタムパーツはアルミテープですね。
テープ巻いたもので必要な精度はキッチリ出せるのが救いですので、コチラはお遊びです
真鍮から旋盤にて削りだしてみました。
チョッとキツめのクリアランスで作ってみたパーツ、純正ベースでも全く問題なし。
アウターバレル先端はインナーバレルの振れ止めにOリングが仕込まれていました、こう言う所は良いんですが
ハイダー取り付け基部は「M14P1正ネジ」です、ロットや廉価版とで逆ネジの場合も有るようですが
このネジ、社外品の正ネジサイレンサー2種類を付けようとしたら先っちょしか嵌らない・・・
ねじ山の切削が浅く、捩じ込めません。純正ハイダーは問題なし
幸いM14P1.0タップ、ダイスは特注で昔買ったのが有るので修正して直せました。
無い場合は800円ぐらいで売ってる正ネジ逆ネジ変換アダプターとかのスチール製の物をベースに
縦方向にサンダーで切込みを入れて切断面をダイス代わりに捩じ込んでいけばねじ山修正が出来るはず・・・です。
チャンバーブロックの分解には(欠品の)スプリングピン2本打ち抜きと左右4本のネジを外せば取れます
取り出したチャンバーブロックの左右2本のネジを外せばチャンバーが取り出せます、
オリジナルのチャンバーからACE1のチャンバーに交換済みでした
ホップの押し込み部品ですがM4のと似ていましたが全く互換性は有りません
着脱機構の為テンションラバーが落ちないよう8の字でパーツに挿し込まれる構造と成っています
アウター着脱しないのであれば瞬間接着剤などで仮固定すれば従来のテンションラバー類も利用可能です
正し電気なまず等の場合チャンバーを加工しないと取り付けが難しい状態でした
チャンバーなまず対応加工前
対応加工後、Rの部分を精密やすりで四角く削り込み取り付けできるようにしました
なまずの前方向側の羽は切断が必要でした。
メカボックスを取り出します、マガジンハウジング内で写真右側のネジ2本を外します
*写真のネジは元が六角で作業性の悪い部分だった為+ネジに交換しました
本機は初期型のようで後期型は+ネジに変更されてるとの事。
グリップ下部のネジも外し、セレクターをセミオートポジションにすればメカボックスが上に引き抜けます。
メカボックス(写真はフルカスタム後の状態)
上半分はVr2に見え、下半分はVr3の様なメカボックス
このメカボックスは開かないで後部からスプリングガイドごとスプリングを抜ける構造なので非常に便利です
大きめのマイナスドライバーと6mm位の六角レンチでスプリング単独の交換が可能です
しかもレシーバーからメカボックスを取り外す必要性すらないという優れもの、
慣れれば試射しながら1分でスプリング交換出来ます。
開けて見た
回転数の低いモーター、中々のスチールギア、フルサイズシリンダー、透明ポリカピストン
べベルだけベアリング軸受けで他はステンレス軸受け、そして・・・・マイクロスイッチ仕様
シリンダーは内壁のメッキが削られ地肌が露出&深めのキズ有りで要交換
軸受けは8mm、負荷の大きいセクター&スパー側はステンレス軸受けで高回転のベベルのみベアリングとは実に理想的
ただしこれもロットによってはオールベアリングの事も有るそうです。
タペットプレート、上がMASADA純正、下が社外品のVr3用。
Vr3の物がそのまま使えるのは有難い事です。
モーターはEG-1000S(ショートタイプ)互換ですのでお手ごろなマルイモーターに交換します。
新品モーター組むときは単三電池2本(3vドライブ)カラにするまで風を当てながら回しておきましょう
結構電池が熱くなるので注意、モーターのブラシとコミュテータの慣らしです、巣組みで撃ってるとモーターの寿命が短くなりますので。
ACE1のシリンダーヘッドに交換しました、純正でも問題ないんですがオリジナルの入手困難なのでオリジナルは保管します
社外パーツなら弄くってもまだ買えるしね♪
標準の緩衝材(ゴム)を精密マイナスで取り外します・・・簡単に取れすぎて拍子抜けw
綺麗に洗浄して何時ものポロンスポンジ5mmを貼り付けて置きました
傷の入っていたシリンダーから適当なフルサイズシリンダーが無かったので
KM企画のワープ590シリンダーをチョイスしました、
ノズルも純正より僅かに長いACE1の物に交換、シールのOリングが2個入っている高気密型なので
組む再にOリング部へシリコングリスの塗り忘れ注意。
最近個人的に気に入ってるWiiThecのピストンに交換
純正の透明ポリカーボネイドピストンは昔から脆いと有名なんですが未だに多くのメーカーが作ってるんですよねぇ・・・
入っていたピストンのラックギアも案の定崩壊寸前の状態でした。
・・・・っでピストンを交換するわけなんですがメカボックスのサイズが微妙に違いピストンが動きません
メカボックスのレールが高い様子です。
大雑把に図ってみたところメカボックス&ピストンの寸法は
レール凸部同士の間・・・・・・18.40mm
MASADA純正ピストン・・・・・・18.33mm(-0.07mm)
マルイ純正ピストン・・・・・・・18.60mm(+0.2mm)
WiiTechピストン・・・・・・・・・・18.78mm(+0.38mm)
G&G純正ピストン・・・・・・・・・18.14mm(-0.26mm)
・・・市販の標準であるマルイのピストンすら入りません、明らかにメカボックルのレールが高すぎると言う結果でした
*本機は初期ロットのメカボックスで、後期型のメカボックスは補強リブなどの改修がなされているのでこの辺も変更されているかもしれません。
幸い凹部のクリアランスは問題なかったのでメカボックスレールを汎用ピストン対応に加工します
今回の切削量は0.4mm(左右0.2mmづつ)を予定しているので紙やすりで削るには少々大変です
今回はキサゲ加工風に小さめの金ヤスリの柄の部分や鉄平棒材等でノミを当てる様に削ります、
母材がアルミなので簡単に切削できますが全体が均一に成る様ノギスで測りながら切削していきます
交換パーツリスト
シリンダー・・・・・KM企画ワープ590
シリンダーヘッド・・・・・・・ACE1製Wシールシリンダーヘッド+緩衝材交換
ピストンヘッド・・・・ZC製後方吸気、ベアリング付き樹脂製
ピストン・・・・・WiiTechVr.2&3用
タペットプレート・・・・・WiiTechVr.3用
スプリングガイド・・・・・WiiTechベアリング付きガイド
スプリング・・・・・・・LayLax製MS90
ノズル・・・・・ACE1製Wシールノズル
モーター・・・・・マルイ純正EG-1000s
電装・・・・・・・FETスイッチデバイス&テフロンコード
コネクタ・・・・・・・T型2Pコネクタ
ギア・・・・・・・ベベルギアのみLayLaxギアへ交換
チャンバーパッキン・・・・・・電気くらげ辛口+シールテープ2巻き
クッションラバー・・・・・・電気なまず甘口(前側切断)
バレル・・・・・・マルイ純正加工バレル380mm
あーうん、ギアぐらいしか残ってないやw
なお、チャンバーパッキンは市販の状態だと長いので上記写真のように5mm程度切断して使用する
パッキン肉厚が薄い場合はシールテープを利用し気密を確保する事。
*写真はPDI製Wホールドチャンバーパッキン
チャンバー外して様子を見たところ、ノズルの位置が僅かに低くパッキン下側が内側に曲がってしまい機密漏れが発生
メカボックス下部のネジ付近の凸部にアルミテープを一枚貼り付けてノズル位置を0.2mm上に修正した。
チャンバー組み付けたところ、メカボックス上部とチャンバーブロック上部が接触し、肝心の部分が密着していない事が判明
スプリングの組み合わせの割に初速が低くバラつきが有るわけだ
メカボは極力加工したくないのでチャンバーブロック上部接触箇所を切削した
このACE1のチャンバー2000円ちょとで買えるのだから壊してしまっても安心だ
アウターバレルの芋ネジ部の長穴がチャンバーブロック押し付け距離に影響があった
元のままだと移動量が少なくチャンバーがメカボックスに密着してくれない為長穴を0.5mm程延長した、
加工時は真っ直ぐバレルと同線上で加工しないとHOPの傾きの原因と成る恐れあり。
ついでに入手したアウターバレルロックプランジャーもスチール製に交換してみた
純正も磨耗していなかったので効果の程は全く分からないが、価格も500円程の数少ないアフターパーツなので
交換してみたかったと言うのが実際の所
この他多少の修正加工を行ったが初速は0.2gで93m/s 40mまでフラット、50mは多少散る程度の
次世代M4並の性能には成りました
実に手間の掛かる銃ですが、セッティングさえ出してしまえばマルイの次世代と肩を並べることも可能なポテンシャルは有ります
・・・普通にマルイの銃買ったほうが安全確実安価なのは否めませんが(笑)
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