高    速    連    射    化    改   造
ハイサイクルカスタム



マルイ純正電動ガンの箱出しでの連射速度は秒間約12〜16発前後です、機種(モーターや配線長、ケーブル径など)により差があります、
これらより連射速度を見て判る程度に早くするのがハイサイクルチューニングです。
*ハイサイクルガンは作動安定化のため、不良弾の無い0.2g弾の使用を推奨します

ハイサイクルチューンのメリット、デメリット
メリット・・・・・・撃ち合いになった時に瞬間火力が多い方が有利になる、相手に回避の時間を与えずに次弾を叩き込めるなどがあります。
また、セミオートの切れが良くなりますので、適切なハイサイクルチューンは狙撃にも有用です。

デメリット・・・・メカボックスの耐久性が落ち、故障しやすくなる。つい撃ち過ぎて弾がすぐ無くなってしまう,
連射に頼りすぎて腕が上がりにくい。
整備、運用コストが高くなり、サイクルによってはセミオート不可能になってしまう場合も。

連射速度は体感で秒25発だと相当速く感じます、またこの位ならば大体どの銃のマガジンでも給弾可能で故障確率は比較的低くてすみます、
私のP-90は現在約秒34発ですでに怖い位です、メカではなく連射が(←臆病;)(汗)
注意:過剰な電圧を掛けない事、モーターが焼けるだけで余り早くなりません。
秒間何発の連射速度にしたいか、しっかりとした目的を持っていないと良い物は作れません、
よく考えてから行ってください。


チューニングの前にやっておく事
メカBOXのピストンレール部を#240〜#400で進行方向に対して⇔に磨き、鋳造の凸凹を取り除きます、
中には#1000まで磨いた上コンパウンドで鏡面にして抵抗を減らしている方もいますが、デメリットも存在します、
1、鏡面にすると抵抗が減り回転速度が上がる→ピストンレールのグリスが吹き飛ぶ→短期間でグリスアップし直さなければならない。
2、そこまで磨いてしまうとピストンとの隙間が大きくなり、ガタが増えてしまう(レールクリアランス調整をすれば修正可能です)。
以上のことからレールの研磨はやり過ぎないように#400番まででヘアラインフィニッシュにするとグリスの持ちがよく、
研磨溝も進行方向に揃うので抵抗は小さく接触面積も比較的小さくてすみます、私はこのやり方をしています。
使用するギア、メカボックスは全て一度脱脂し、グリスカス等はブラシなどで洗い流しておきます。
メカBOXに軸受けを取り付け外側からずれない様に瞬間接着剤を垂らして固定しておく事。

軸受けはシステマのオイルレスメタル、出来れば桑田商会のステンレスメタルorSUSグリス溝付き軸受け。
ピストンの後ろから2番目と3番目のギア歯を削り落とすクラッシュ対策する事。
ピストンヘッドは既製品もしくは自作の後方吸気の物を用意す事。
スプリングをシステマ製旧M90、M100、1J、PDI130%等を用意する。
ハイサイクル化するとギアへの負担が高くなるので純正ギアで1日ゲームしただけでも磨耗が目立つぐらいです、
そこでシステマorLayLaxギアに変更しましょう、最速を狙うならハイスピード系を、耐久性なら純正タイプ、トルクUp系に。


やってはいけない事
内径の細いカスタムバレルの使用は厳禁。 内径が細くなるとBB弾が弾詰まりを起こしやすくなりピストンクラッシュを起こします、
過剰な電圧を掛ける事。  使用しているモーターのポテンシャル以上を無理やり引き出そうとすれば、
コミュテーターが焼け付き、コネクターが溶けたりスイッチ接点が消し飛びます、
また、最悪の場合ショートによる火災が発生し銃だけでは済まなくなる場合あります。
重量弾の使用 重い弾を使用するとバレル内での通過が遅くなり、次弾の装填時に負圧が発生し、
サイクルが安定しなくなる場合があります。0.25g以上は使わない方が良いでしょう。
純正未改造、もしくは金属歯の入って無い
ピストンの使用
ショートストローク化に伴いピストンラックギアの途中でリリースされる様になります
その為、”途中”部分まで金属のギア歯が来ている物を使用しましょう。
樹脂のままだとそこから崩れ落ちます。

ハイサイクル化への道のり
1:ピストン&シリンダー内のグリス。
  ノーマルではとにかく長期的に潤滑するようにこれでもかって位グリスが使われています、
  こんなに使っているとグリス自体が抵抗になります。
  ハイサイクルの銃は短期間メンテナンスが基本なのでシリンダー内に極々薄くグリスを塗り、
  シリコンオイルスプレーを吹き込んでおきましょう、
  OILによる潤滑にすることで抵抗を軽減し、純正よりも10%ぐらい連射性が上がります、*要定期注油
  詳しくは「ケミカル」を参考に。

2:ピストンのショートストローク化
  ピストン関係及びギア関係参照。
  ピストンの後退量を減らす事で移動時間短縮と一番スプリングテンションの高い部分を使わない事で素早く回転させます、
  気になるシリンダー容量ですが3〜4枚ギアを落としてもハイサイクルに対応できるバレル長400mm以下(250mm程度を推奨)
  ならばM4タイプのシリンダーの加速スリットからピストンヘッドが見えるぐらいは有るので心配要りません。
  ショ−ト化した場合ノーマルスプリングでは初速が出ません、またピストンの前進速度不足からピストンクラッシュを起こしてしまうので、
  少しだけ強めのスプリングを必要とします(M100相当品)過度のパワーアップは性能低下の原因なのでやらないでください
  詳しくは「ピストン関係」を参照のこと。

3:配線チューニング
  バッテリーからモーターに電力を送る際、極力抵抗を減らし、効率良く通電出来るようにする。
  純正よりも芯線が細く、数が多いいケーブル(シリコンケーブルなど)を使用し、コネクタはRC用のディーンズタイプか、
  ストロングゴールドコネクタのどちらかに統一し高効率化する、またトリガースイッチ自体が構造上効率がよくないので
  FETスイッチデバイス化しておくと配線も最短でモーターに直結できて非常に効率が上がります。
  詳しくは「電気のお話」の項目を見てください。

4:モーターの強化
  純正モーターは量産のため、分解も出来ないし(不可能ではないが)ローターの巻きが機械巻きで荒いので限度がある、
  そこでここはカスタムパーツとして販売されているシステマ製のモーターを使用することで無理な過電圧を掛けずにハイサイクル化が可能になる。
  越後屋ではEG-1000モーターを使用し、軸受けを交換したり一部を弄っただけのモーターに¥12,000もの値を付けていますが、
  はっきり言って買うほどの価値はありません、純正は構造上一度分解するとエンドベルの精度がガタ落ちします。
  越後屋が出しているハイサイクル銃の速度は秒30〜35発ですが、電圧は14.4V〜16Vも使っています、
  越後屋チューンとやらを施したモーターでその程度です、こんな電圧掛けなくとも上手く組むと12Vでも秒45発は行けます。
  イーグルハマーモーターは高燃費高効率型であって高回転型ではないのでハイサイクルには向きません(手巻きは別)
  詳しくは「モーター関係」を参照してください。
  
5:バッテリーの強化
  8.4Vでもがんばれば秒間27発ぐらいは行けるのだが、30代に乗るとなると流石に電圧を上げないと辛くなって来る、
  そこでバッテリーを8.4Vから9.6Vに変更する、ハイサイクル化していく過程で秒間何発の連射速度が必要ですか?
  せいぜい秒30まででしょう、これ以上はマガジンの給弾の問題が出てくるので電マグ化が必要になってきてしまいます。
  秒間30〜35秒ならば9.6Vで十分です、10.8V使うと30後半に12Vならば秒間40発クラスに・・・ただし故障率も跳ね上がります。
  放電性能と内部抵抗の良いRC2400などのセルなら8.4Vでも1J秒30発台は可能です。
  詳しくは「電気のお話」を参照してください。

私のP-90ハイサイクルチューニング内容

↑の写真は通常状態の物で、電マグ、延長ストック装備の上、赤線で囲まれた部分には
連射速度電子制御用の回路が入っており、外側に付けているスイッチの切り替えで
全開、任意速度1、任意速度2の3段階が選べます。
全開(秒34発)でも給弾不良無し!で100秒間連射できます(実験済み)。
(モーター冷却&弾&バッテリー残量の有る限り撃てます。)

高見山さん式スピードコントローラー回路(自作)の制御部分のみです。
FETモジュール/制御回路をセパレートにしました、写真の半固定抵抗器で速度を調整できます、
まだ試作の為、防水処理とかしていないので雨が降りそうなときはバッテリーを外しています(笑)

IRLBL3803、整流ダイオードを使用したスピコンのFETモジュールです、制御回路と繋がないと動きません。
モーターへの結線は金具を使って直接エンドベルにネジ止めしています。
下に伸びている黒いケーブル(信号線4本入り)が制御回路につながります。
上に伸びている細い緑線はスイッチ信号線です、モーターはシステマスーパートルクアップモーター。

半年間の実用ドライブテストを終え、冬用ケミカルセッティングにする直前の画像です、
ピストンレール部のグリスはは元々黒色系のモリブデングリスなので大して汚れているわけでは無いです、
一応オーバーホールしましたがこのままノーメンテでも1年ぐらいは問題なさそうでした。

セッティング内容(P-90ベース34/sceタイプ)初速0.2g/85m仕様
タペットプレート
ピストン(ショートストローク加工)
シリンダーヘッド、本体、バレル等
ノーマルを使用
ギア LayLax純正トルクギアのセクター3枚落しを使用
軸受け エンジェル製オイルドメタルVr6用
ベアリング付きスプリングガイド 無かったのでVr.2用の物を使用、システマ製
スプリング PDI製130%Proスプリング
シリンダーヘッドの緩衝材 ポロンスポンジ5mm厚+卓球イボゴム1mm厚を追加貼り付け
シリンダー KM企画ワープ300
ピストンヘッド システマジュラコンヘッド(テーパー加工)
モーター システマ製SPトルアップを使用
バッテリー TOP製延長ストック内蔵式自作10.8v1700mAh(セル:CP1700)
電装チューニング 高見山式PIC制御式スピードコントローラープロトタイプ、
16Gシリコンコードイーグル製高効率コネクタ(ディーンズコネクタ)使用
ケミカル ギアはセクター以外は自作調合グリスを使用、
ピストンラック/セクターはシリンダー内と同じ物に、
シリンダー内は田宮製セラミックグリス薄塗り+シリコンオイル
その他 タペットプレートウイング部分切削+カム追加





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