11.熱処理の依頼


さて、磨き終わったナイフはこのままではナマクラですので焼入れしなくてはいけません
鉄ならともかくステンレスは温度域が高いので適正な温度管理が個人の家では難しいです、
家に有るセンサーのレンジは999℃までですがステンは千度を超えます。
自宅でやるとなると七輪を煽って高温にして、ナイフを真っ赤にしてから水に漬けて焼入れし
ホットプレートなどで180度ぐらいで1時間ほど焼戻して熱処理が完了するわけですが
当然直火焼きなのでナイフ表面は折角磨いても酸化皮膜だらけになってしまうので
工作機械が無いと綺麗に作れません、今回は機械が無いことを前提に作っていますので
いつもの通りお店に出してしまいましょう。


こちらが焼入れ前のブレード2本、鋼材名をハンドル部分にマジックで書いておきましょう
鋼材によって温度処理も異なります。
今回は「ZDP189三層鋼」っとちゃんと書いておきました、(写真には写っていません)
熱処理する際に鋼材を吊るす為、2mm以上の穴を空けておく必要があります。
お店に直接持ち込んでも良いのですが、遠いので郵送で送ることにしました、
送る前に型紙やダンボールなどにテープで貼り付けて挟み込んで梱包するなど安全面に注意して下さい、
勿論ダンボールの中にナイフが入っていること、材質、熱処理依頼品であることは記入しましょう。
勿論、送り主がわかるよう連絡先は記載してくださいね、
期間は3日〜2週間ほどで完成します。

お店によって熱処理料金は異なりまして、ステンレスだと一つ1500円前後が主流です
最近は真空の窯で処理される為、表面は白っぽくなるものの殆ど変わらない姿で帰ってきます、
熱処理料金等については各店舗に問い合わせてください。

今回は「しんかい刃物店」さんにその他資材の注文と一緒にお願いしました。


んで、帰ってきたらこんな感じ、全体が白っぽくなっているのがわかります?

↑波紋もキッチリ出ましたね、コレは三層鋼だから出たのであって、通常の全鋼では出ませんのであしからず。



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