13.ヒルトの固定と加工


今度はヒルトを本体に組みつけて行きます、ここでは大雑把な加工と本体への組み付けを行い
後にハンドル製作時に一緒に仕上げて行きます。


まず、デザインを元にヒルトの不要な部分を切り落とします、ブレイドを切り出すときと同じようにドリルを利用しました、
今回使用したのはニッケルシルバーなので加工は容易ですがステンなどの場合ドリルが折れないよう注意してください(穴が深いので)


金のこで切り落としてみました、ヒルト本体の左右についている黒い物体はゴム板です
特に前面は修正困難なので傷を付けないように注意。


切り落とした部分を半丸やすりで削り、形を作っていきます。
まだ少し余裕を持って置きます、後でハンドル材との噛み合せを調整するときに修正するマージンとします。
なお、写真のようなリュータービットも有効です(無くても作れますが。)
リューターなどで研磨した際に出る細かい粉は市販のエポキシと混合すれば銀色接着剤として使えると思います。
必要であれば取っておきましょう。


今度は角を丸めて本体組み付け時の姿に近づけて削ります、写真では上を向いている面が前になりますので、
ここまで削った時点で平面研磨を行い、綺麗に仕上げて置きます。(後からは研磨しにくいので)
ニッケルシルバー(ヒルトと同素材)の2mm棒をヒルトを貫通して十分な長さでペンチなどで切り、
切断面は慎重にヤスリを掛けてヒルトの幅+2mm位にしたピンを2本用意します。
ピンの表面は一応紙やすりで磨いてみました



いよいよ固定です、用意する物は・・・
・金床(アンビル)・・・ピンをカシメる為
・エポキシ接着剤(今回は専用の銀色)・・・ヒルトの固定と隙間埋めに
・金槌・・・ピンをカシメる為
・アセトン(アルコールやガソリンでも可)・・・はみ出たエポキシを拭取る為
・ウエス・・・はみ出たエポキシを拭取る為
作業開始前に一通り用意しておきましょう。


エポキシ接着剤を用意します、今回用意した物はナイフ屋さんで取り扱っているヒルト専用接着剤で
主剤の方にアルミの粉を推定30%混ぜ込んでいる物です、\1050
通常のエポキシは1:1で混合する物ですが、これは1:0.7です、なお、硬化時間は約8時間
市販のエポキシにアルミの粉末や、先の加工で出たニッケルシルバーの粉末などを混ぜてもいけるかと思います。


間を飛ばしてしまいましたが・・・
まず、ナイフのヒルト取り付け部分にしっかりと接着剤を塗りつけます(勿論ナイフ、ヒルトの内側共に洗浄しておく)
そうしたらヒルトを方向を間違えないように差込、溢れた接着剤を乾拭きで拭い取ります。
ヒルトの穴にも接着剤が大量に入り込んでいるはずなので2mmのドリルを手回しで通し、詰まっているエポキシをかき出します
今度はあらかじめ切っておいたカシメピンを通し、金床の上で金槌で打ってピンをしっかりカシメます。
(カシメが甘いとピンを削ってヒルトと一体にしたときに隙間が残ったりして目立つので、両面から確り打って固定します)
金槌は通常平たい面と膨らんだ面がありますので、ピンをカシメる時や釘を打ち込む最後は膨らんだ面を使います。
平面を使って少しでも角度がズレるとヒルト本体を傷つけ、変形させてしまうのでそれを回避する為です。

カシメ終ったらはみ出たエポキシを拭い、表面に付着した接着剤はアセトンなどをウエスに染み込ませ、
それを使って拭取り、表面をきれいにします。この時余しつこくやると隙間埋めに成っているエポキシまで取れてしまうので
程ほどにしておきましょう(その為もう一回継ぎ足すハメになった・・・orz)


ここは本来ハンドルを付けてから行うところですがちょっとだけ・・・
写真中央にカシメたピンがあります、コレをヤスリで削ってみると・・・

・・・どこにピンが有るのか判らなくなりました、今まで何度か作ってもピントの隙間に接着剤が入り込んで
綺麗に消せなかったんですが・・・ちゃんと手順を踏んでいけば出来るもんですね(^^)



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