15.ハンドル材の彫り込み加工


通常製作しているフルタングナイフ(ハンドルまで全て鋼材が入っているタイプ)であれば、
14の平面出しが終った時点で端面を調節して片面をエポキシ接着剤で貼り付け、ボルト穴あけなどを行っていけば
比較的楽に作れるのだが、今回は素材が足りなかった為途中までしか鋼材が無いのでそのまま貼り合わせることが出来ない、
鋼材が木材にハマル様に木材に彫り込み加工を行わなくてはならない。


通常は彫刻刃で彫っていくのだが、面倒なのでボール盤を利用して簡易フライス加工を行ってみた
まず、ボール盤に木工用ビットかエンドミルを出来るだけ深めにセットする、
台の上に素材を置き、切削ビットが板の上に触れるぐらいの高さに台をセットして固定する。
写真のように板とクランプを使い、手送りで彫る為のガイドとして位置を調節しておく、
このままではいくら板を動かしてもビットが届かない(ボール盤はZ軸を調節できない為、一番上でロックするしかない)
今回使うナイフの厚みは3mm、二枚の板で挟む為、片面あたり1.5mmの彫り込みが必要なので、
在庫にあった1.5mmのアルミ板をスペーサーとして木材の下に置き、木材を前に押すように切削して行く

するとこの様に比較的正確に切削が行える、もっともこの加工が行えるのは木材の両面が水平だからこそこの様に加工できるが、
凸凹だったり斜めになっている場合はその限りではない。
一回では切削しきれないので何度かガイド板を調節しなおさなくてはならないのが欠点、
フライス盤が有ればここまで苦労しないのだが・・・
微調整などはやはり彫刻刃で手作業で行い、ナイフのハマリ具合を調節する必要がある。


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