5.線引き

ナイフの製作では全てが終わった後に「刃付け」を行います。つまり焼入れ前は刃が付いていないわけです。
ではどういった状態で焼入れに出すのでしょうか?
焼入れ前の状態では刃先が0.2mm〜1mm(これは物や仕様によって異なります)程度の厚みまで残します
そうしておかないと焼き反り(熱処理したときに鋼材が曲がってしまう現象)が起き易くなります
よって少し残さねば成りません。
両刃のときは中心から左右に0.1mmずつ線を書き、0.2mm程残るようにする等。
片刃の場合も同じく残さなくては成りません。
(線引き前に「6.削りだし」の作業を進めておいてください)


写真のような治具を使い、正確に線を引いていきます(写真は自作品)
市販では3000円前後で「エッジラインマーカー」としてナイフ店販売されています。
同様の作業が行える工業用の道具だと「ハイトゲージ」っと言う物も存在しています(こちらの方が正確)
自作方法は別途記載予定。


当然ながら・・・私も始から持っていたわけではないんでこのような方法を使っていました
ようは鋼材に指定の高さで線が引ければ良いので、鋼材を重ねたコピー紙の上に置き、
高さを調整した上で水平な板の上でケガキ針(写真ではマジック)を滑らすように書く方法を使っていました。


必ず刃先は潰した状態作りましょう、作業の際に危ないですし、ちょっとした事でも
刃先を変形させてしまいます、焼入れした際に熱でブレイドが曲がってしまう原因になる事もあるので注意しましょう。


↑(写真ではマジックのライン)この様に取り敢えず使える線を書き、次の工程に移りましょう

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