7.5.簡単な治具


取り敢えずこの辺で出てきた治具の詳細をお話していきましょう
ベベルストッパーとエッジラインマーカーの二つなんですが、比較的簡単に作ることが出来ます。

・ベベルストッパー

材料を削るときに、鋼材を挟み込んでおき、ヤスリがそれ以上進めないように物理的な壁になる道具です、
ナイフ以外の作業でも使えます。
例えば棒材を切断したときに切断面をヤスリ掛けで綺麗にしますが、真っ直ぐに削れますか?
大抵は斜めになってしまいがちですがこういった治具を使うことで水平な断面を作ることが出来るようになります。
ナイフ用に販売されている物だと、使える範囲が限られてしまいますね、(その代わり熱処理されています)

自作の仕方

一辺が8mm〜の角棒材を2本用意し、好みの長さに切断します。
素材は今回炭素鋼のS45C(構造材などで多く使われています)の8X12X300から切り出しました
適当に切断した2本を重ねてバイスに挟み込んで、まずは一箇所5mmの貫通穴を空けます、
今度は分解し、片方は穴を6mmに広げ、もう片方には6mmのネジをタッピングで切ります。
再度組みなおし、今度はM6ネジで今空けた穴を止めます、そうしたらバイスに挟みなおして
同様の手順でもう一箇所同じように穴を空けてネジ止めできるようにします。
両方空け終わり、ネジ止めしたら側面はヤスリで綺麗にし、角は引っかからないように落しておきましょう。
コレだけで完成です、ネジを通す為の穴が広すぎると固定時に二本の間でズレが発生することもあるので注意!
タッピングできない場合、6MM貫通穴で長めのネジを使用して裏からナットなどで固定するのも手です。


エッジラインマーカー

鋼材にセンターラインを引く為の治具です、ほぼナイフ専用で、高精度な汎用品なら「ハイトゲージ」というのが有りますが、
とっても高いので買えません。この治具も買うと\3000以上、上位タイプだと\7000-もしますので自作してみました。


素材は鉄でも真鍮でも構いません、アルミでも行けるかも?
今回は鉄板に6mmの穴を開け、6mmの丸棒材が通る様にしました、
丸棒に真横から3mmで穴を開け、上から2.5mm(M3タッピング)を空ける。
鉄板の穴にぶつかる様に側面からもネジを切る為の穴を空けてタッピングする
(写真ではM4です)3mmの折れたドリルをベースにケガキ針を作ります、長い物から砥いで行きます。
ドリルやボール盤にリューター用の砥石を付けるなどして削っていくと作り易いと思います。




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