次世代M4レストア



発売以来使い倒して来たM4も今年で6年を過ぎた、カスタムで分解回数も多く一部の老朽化が気に成っていた為
レストア+再カスタムを行う

今回、部品交換や修復を行うのはメカボックスその物とバッファーチューブの傾き対策
とは言えバッファーチューブ/ロアレシーバーは塗装してしまったのと価格が高いので(買い替えを検討するレベル)
補修レベルに留める事とした。



2300円程で購入した次世代M4用メカボックス(ビス付き)
細かな部品(ボルトストップ機構周り等)は付属しないので流用する。
購入先は「Toy&ZAKKA mimiy」と言う楽天の中に有ったショップより購入した、
その他純正部品をマルイに直接注文するのが嫌な人は多い以下と思いますが(現金書留等でしか支払いできない・・・)
実在店舗で純正部品を扱っている店舗も有りますのでそちらに電話で問い合わせるのも手です。(通販に載っていません)
私が知っている純正品が置いてあった店舗は・・・
1.東京赤羽の「フロンティア91」*数年前の記憶です、現在も取り扱いが有るかどうかは不明
2.TamTam相模原店(2015/09/12確認)チャンバーやギア、タペットプレートその他
3.越後屋横浜店(2015/08/30確認)ギアやタペットプレートなど
4.ヤフーオークション
この辺で探しても無ければマルイに発注or造るしか有りません。



ピストン/タペットレール部にはシリコングリスが塗布済み
有り難いんですが今回は削りカスが出る作業を行うので後で拭取って置きます
メカボックスの縁にバリ状の部分が何箇所か有りました、鋳造時に溶けた素材を注ぎ込んだ「湯口」でしょうか?
そのまま組んでもさほど問題無いかもですが、


一応バリなので軽くヤスリを当てて落としておきます。


付属のタッピングビスの方がメカボックスの素材相手ならトルク掛けられるのでコチラのほうが良いんですが
分解、組み立てが多くなる為ミリネジにします。
ネジ箱あさって合いそうなネジをかき集めてきました、M3が9箇所、M2が1箇所
*MOEグリップに交換しており、ネジ用の穴が純正2箇所⇒4箇所に成っていたので
それに合わせて留めネジも2箇所追加タップを切ります。

*タッピングビスは再組み立ての再、ドライバーをゆっくりと逆回転させ、ネジが一度持ち上がり、一度切ったねじ山に合わせてストンと落ちた所から締めるようにすれば
柔らかい素材に良く効くピッチのネジですが、T10トルクスネジが混ざっている為ドライバーを変えねば成らず、
以前のねじ山に合っていない状態で締め付けると新たにねじ山を切り始めてしまい強度が落ちてねじ山崩壊を起こします。
注意して作業できる方はタッピングのままでもOKです。


ミリネジはねじ山を切り進める機能を持たないため、別途工具によりミリネジ山を切っていきます。(タッピングと言います)
写真のタップ/ダイスセットは同じM3でも標準ピッチと細目ピッチの入ったセットなので大量に有りますが
今回の作業には「M3×0.5P」のタップ/タップハンドルがあれば十分です、ホームセンターで単品で買えます。


タップでねじ山を切るときはオイルを一滴垂らします
専用のオイルも売っていますが、今回の場所に関しては(金属なので)CRC5-56でもシリコンオイルでも
油なら何でもいいです、無しでやると失敗する可能性があります。


本来は下穴(M3なら2.5mmの穴)の上からタップを通していきますが、今回はメカボックスを閉じて
ビスの通し穴をガイド代わりにして真っ直ぐにネジを切っていきます。

タップを上から押しながら時計回りに回して行き、少し重くなったら一周緩めて再度時計回りで締める・・・を繰り返してねじ山を切っていきます。
無理に切り進めようとするとねじ山がバカ(崩壊)に成りますので無理やりは厳禁!(鉄相手だとタップが折れて再建不能に陥ります)



デジタルズームしたので画像が荒いですが、タップを切ったねじ山を裏から見たところ。バリが出ています


6mm位のドリルや面取りカッターのような道具でバリを落としておきます。
パーツクリーナーで油分を落とし、切りくずを綺麗に掃除しておきましょう、シリンダー内に入ったらピスクラしかねません。


とりあえずネジが留められる様になりました、ボルトストップ部の長いネジはM2ですが、純正はタッピングビスだったような・・・(ネジ紛失済みw)
本来ならM2タップを大手ホームセンターまで買いに行くところですが面倒くさいし一箇所だけだし素材柔らかいし・・・
M2ネジをリューターや砥石で加工して使い捨てのタップみたいにしてネジを切りましたw
あまりお勧めできる方法ではないですがちゃんと止められましたよ。


旧メカボックス、一見は異常なく実際問題なく使えますが・・・
フレーム先端の飛び出た部分が歪んで傾いでたり、ねじ山数箇所飛んでたり、M4に拡張して手直ししたりと割と限界が近く、
メカボックスのガワだけなら安く手に入ったので今回交換する事としました。
ボルトストップの留めネジはM3に拡張して運用+スプリングも紛失したのでピアノ線で自作した物を利用中。
まぁ、普通にバラします


分解し取り出したパーツを移植していきますが、まずは軸受けから。
今回移植したのはステンレス製軸受け、一箇所ずつ穴に嵌めたら瞬間接着剤で固定します


新規メカボに軸受け打ち変えたのでギアのシム調整を行います、2本ぐらいネジを締めてやるとクリアランスの判別がしやすいですよ
・・・ん?なんかガタつくと思ったら軸受けが磨り減ってシャフトがグラついていた(汗)古いからなぁ・・・


こんな軸受けじゃ宜しくないので別の軸受けに打ち変えます、
・・・接着しちゃった軸受けは普通に取ろうにも中々取れませんが、
軸受けが樹脂製の方は別として、金属製軸受けの方で瞬間接着剤で固定された方はバーナーなどで軽く炙ってから衝撃を与えると簡単に剥離します

軸受け取り付け部に残ったゴミや接着剤をカッターナイフの先等で掃除しましょう。


最初に付いていたマルイ純正5.9mm樹脂性軸受け(黒)動きが若干渋いがガタガタなのよりは全然良い


カットオフレバー、セレクタープレート、スイッチ周り、ギア等の順で組み込んでゆく
レストアついでに老朽化している可能性がある部品は交換する事とした
純正ピストン⇒WiiTech製ピストン(金属入れ歯4枚式、後部2番ギア切削済み)
純正ギア⇒SHS純正比ギア
タペットプレート、タペットスプリング、ノズルは純正新品へ交換
シリンダーヘッドのポロンスポンジ⇒問題無かったがついでで新品へ張替え
ピストンOリング⇒G.A.W販売の低抵抗Oリングへ交換(4年物のOリングだったので念のため)
各部グリスはマルイ純正を利用した。



上が破棄する部品、下がレストアしたユニットと一応使えるので保存するパーツ(ギアは別箱へ)


メカボ後部と先端部のネジはM3×10のネジでは長すぎてフレームと干渉した
長さ6mm位のネジを買ってこないといけないが・・・めんどくさいな・・・


高々ネジ2本買いに行くのは面倒くさいのでバイスに固定してヤスリで削って短くした後
ダイスで切断面のねじ山を修正した、タップセットは安いのなら1500円〜3000円位から有るので
使いそうな人は買っておくと結構助かる事がある。


フレームとバッファーチューブのネジ部が磨り減ってしまいストックが上下にがたついている
マルイ純正は恐らくアルミ鋳造か亜鉛ダイキャストと思われるのでこの辺の耐久性は元々低い
社外品のフレームやチューブに交換するとせっかくの塗装が台無しだし、数万の出費が発生するので小手先の技で対処する。


まず、磨り減ったガタは肉盛り溶接・・・は出来ないのでシールテープを数巻き巻いて対処する
分解のたびにテープ除去⇒巻き直しが必要となるが致し方ない、ガタつくと磨耗が発生するが動かなければ磨耗しないので持つだろう。
シールテープはホームセンターの水道周りの部品と一緒に売っています、バレルのぶれ止めにも使えるので一本有ると便利。


バッファーリングは純正の柔らかい謎素材の物からLayLax製の鉄製に交換して締め付ける。

フレームとチューブを押さえ付ける為にフレーム上部に2.5mmの穴を開け、M3タッピングを施し
短く削ったM3芋ネジを埋め込んで押さえ付け&緩み止めとした、効果はばつぐんだw



チャンバーもアルミ製チャンバーに交換する事とした、形状は純正のコピーで中心部の部品のみ、他の部品は純正より移植する。
このチャンバー、とあるインプレで「真円出ているチャンバー」と聞いて購入してみたのだが
バレル側内径が9.98mm〜9.94mmと4/100mm楕円になっているようだ、ハズレ固体だったのだろうか?

組み立ててみたがバレル挿入側の真鍮スペーサーが行方不明w
元々緩々で組み立て時にスーと滑って抜けてしまう事も有ったので仕方が無いか、量産品だし

しゃー無いので造ります、パッキン組み換えの分解性を考えて若干クリアランスは大きめに内径8.53mm、外形9.94mmに切削
こういうところで旋盤が役に立つ、そんな都合の良いサイズ、肉厚のパイプ材なんて無いしなぁ


微かなバリが有ると挿入出来なくなるが指で押せば進んでいく程度のクリアランスにしてみた、
まぁまぁバレルが固定されたので良しとしよう。


全て組み上がり、特にグリップを握ったときの感覚がガッチリした感覚に変わった、
今まで修理を繰り返してもかろうじで2本止まっている状態だったが4本確実に留められた事で安心して持てる状態になった
ストック側のガタつきは皆無となり、カッチカチの新品の剛性感が蘇った、内部パーツも一新した事により数年は問題なく運用できる事だろう。


基本的な部分は他のVrのメカボックスも同様なので、古くなった銃、メカボックスが割れている銃をこの際レストアしては如何だろうか?
特にスタンダードのVr2、Vr3メカボックスは通販でも手に入りやすいのでレストアお勧めです。




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